ニワトコ(Elder)の実のシロップを作るのに、近くの野原へ出かけていったら、既に半分以上、小鳥たちについばまれていました。小鳥たちには、おいしいお気に入りの木の実なのです。でも、なんとか集めました。
うちの子供たちは、コーディアルが大好きです。コーディアルは、英国では果汁などのシロップを水で薄めた甘い飲み物です。果汁に限らず、ニワトコの香しい白い小さな花からもシロップを作ります。今年の初夏には、末っ子がはりきって白い花を集め、自分でシロップを作りました。夏になって、うちの庭に植えてあるイチゴの小さいものを煮詰めて鮮やかなスカーレット色のシロップを作りました。
今年の夏は、例年になく暑い日が続いたからか? シロップはまたたく間に少なくなってしまいました。
タピオカみたいなつぶつぶの実を砂糖水で煮て、漉します。それから更に砂糖と水を入れて煮ると、シロップのできあがり。
できあがり。。。でも、数個のジャム瓶に入っただけです。(ニワトコの実のシロップは、風邪の時にも良いそうです。免疫力をつけるという。でも、砂糖は良いのかどうだか)
これじゃあ、来年のニワトコの花のシロップまで持たない。。。
そこで思いついたのが、もうそれはそれはその辺りにこぼれるほど実っている野性の黒イチゴ。実の色は同じだし、シロップにできるんではないか!
いつも採りに行くお決まりの野原へ行くと、先客(鳥ではありません、人間)が既に手近な所を採りさってましたが、それでも私たちがシロップに使うだけはじゅうぶん残ってました。このつやつやな真っ黒に熟した黒イチゴを手を黒紫色に染めながら、棘に時々ひっかかれながら集めましたよ。なぜいっぱい残ってるかというと、黒イチゴの枝にはいっぱいやっかいなトゲがあって、気をつけないと、ひっかき傷だらけになります。半袖、半ズボンではいけません。
小一時間で、ボウルにいっぱい採れました。一緒にいった末息子のボウルもいっぱい。二人で、にんまりして「これで、たくさんシロップが作れるね!」
家に戻って、さっそくにシロップ作り。全部で2キロほどの収穫。黒イチゴのシロップのレシピなんて持っていなかったので、勝手にニワトコの実のシロップのレシピを流用しました。2つの大鍋のそれぞれがあふれるほどいっぱい。夜になってようやく、ボトル4本とジャム瓶3個につめました。5リットルくらい。
翌朝、我ながら良いアイデアだったなあと、ボトルを持ち上げると、何か様子がおかしい。中のシロップが動かない。動かないということは液体ではない。。。ゼリーになっている! あわてて他のをチェックしてみると、見事に全部ゼリー状に。
何が悪かったのか。もしかすると、鍋で煮詰めたのがよくなかったのかもしれない。黒イチゴが、ペクチンを豊富に含んでいるとは知らなかった。
でも、これを捨てるにはしのびないし、この労力を無駄にはしたくない。長男が、固まったゼリー状のシロップを瓶からほじくり出し、少し瓶に余裕ができたところで、ふたを閉め、振りました。結構。すると、ゼリーはなんとかどろどろの液体にまで戻りました。
私も賞味してみることに。グラスに少しシロップを入れ、炭酸水を注ぎます。ほんのり黒苺の風味の甘酸っぱいコーディアル。よろしいんではないかしら。
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