2015年10月19日月曜日

個展のお知らせ:2015年11月4(水)-5(日):器と雑貨moi(兵庫県加古川市)にて

個展のお知らせ

森と野原の風景 〜英国より〜
when you walk in woods and meadows
期間:2015年11月4日(水)〜 8日(日)
場所:器と雑貨moi
兵庫県加古川市加古川町北在家2482
時間:10:30 am 〜 5:30 pm

東のJR大阪駅から加古川駅まで1時間弱、西の姫路駅からは10分です。駅からは、加古川中央郵便局をめざして徒歩約10〜15分、郵便局のお隣にmoiさんのギャラリーと店舗があります。

このたび、日本にて個展を開く機会を器と雑貨moiさんに作っていただきました。ありがたい限りです!

moiさんのギャラリーは、加古川まちかどミュージアム(10月31日〜11月8日)の会場の一つになります。期間中、加古川市の他、近隣の高砂市や播磨町、稲美町にも会場が設けられ、地域で活躍されているアーティストやさまざまな人々の参加でにぎわいそうです。

メインとなる小作品群の額縁は、和歌山で活動されている木の家具工房 林工亘(りんこうかん)さんに、特別注文で作って頂きました。メールで写真やスケッチ、設計図などを細かくやりとりして、丁寧に作ってくださいました。楽しみです。この小作品シリーズは、木づくりの小さな窓から外をながめているという設定で制作しました。小さな枠の中にどれだけの風景を入れられるか、というのを課題にしたものです。

英国ウェールズの自宅アトリエから、これまでに制作してきた切り絵の原画、それをもとにした限定刷りのスクリーンプリント作品などを日本へ持っていきます。お楽しみに!とはいうものの、私自身も楽しみです。

来年用のカレンダー(壁掛け用、29.8cmx10.5cm)も、今回4年目となる「英国野草カレンダー」(当初は、「葉っぱカレンダー」でしたが)、それに加え、メインの小作品群から抜粋した切り絵カレンダーも用意しています。

たくさんの方々のお越しをお待ちしております!




2015年10月8日木曜日

神無月ー10月:ランタナガマズミ Wayfaring Tree

神無月ー9月: ランタナガマズミ

深まる秋の彩り


(Viburnum lantana, Order: Dipsacales, Family: Adoxaceae, Genus: Viburnum )
(マツムシソウ目、レンプクソウ科、ガマズミ属)



いつの頃からか、秋になると庭の片隅にナンテンよりも大ぶりの赤い実が目につくようになりました。それがWayfaring Tree、和名でランタナガマズミと呼ばれる灌木です。おそらく、鳥たちがやってきて、落としたフンの中に、種が入っていたのでしょう。

結構可能性は高いです。近くの陽当たりのよい、野原や生け垣のあちこちにランタナガマズミの茂みがあるからです。

日本で見られるガマズミとは、少し違います。葉はよく似ています。楕円形で深いしわが刻まれて、裏には白い小さな毛がびっしりと生えています。でも、実は、1.5センチほどで少し平たいのです。そして、夏には緑だった実が、秋が深まるにつれ、赤くなり熟すと濃紫色になります。日本のガマズミの赤い実は食べられるそうですが、こちらのガマズミは、残念ながら人間の口には合わないようです。猛毒はないようですが、食べるとお腹を下したりするようです。きれいな色合いを楽しむだけにして、あとは鳥たちや野ネズミのような小さな動物たちに秋の実りを味わってもらうことにしましょう。

ランタナガマズミの英語での一般的名称は、wayfaring treeです。Wayfaringは、歩いて旅することを意味します。(Fareフェアは、旅をすること。海を旅することは、seafaring。)旅をするなら徒歩だった昔からの言葉です。どうして、ランタナガマズミに、旅をするという言葉がつけられたのか。調べてみたのですが、どうにも見つけられませんでした。昔々、旅人たちは、この実を使って何かのおまじないをしたのか、薬として使ったのか。

(見つけたあかつきには、書き加えます)

ともあれ、10月は秋がいっそう深まっていきます。ランタナガマズミの濃い紫(ほとんど真っ黒)の実も、動物たちが頂くからか、どんどんと枝から消えていきます。穏やかな南東ウェールズでも、朝晩は10℃以下に冷え込むようになっていきます。でも夏時間が終わる10月末までは、まだまだ秋の名残の暖かい日射しを楽しめます。夜になると、そろそろ薪ストーブに火を入れる季節になってきました。